hanです。今日も朝から雨です。予報によると午後から回復するようですが、レー スの始まる12:00は微妙でしょう。残念レースに合わせて8:00から規制が始まると思い、早めに現地入りしましたが、残念レースは9:00からだった ため、本当はもう1時間ゆっくりできたのです。今日レースのないI村っちまで早起きさせてしまいました。現地に着くと、タープがない!! 一個は道路横まで吹き飛ばされていて、一個はペグが抜けてつぶれていました。おかげで椅子やテーブル、置いていったローラー台は雨ざらしになっていました。
よって、本日の最初の作業は、拠点の復旧作業になりました。練習を兼ねて残念レースに出場する(偉い!!)T道さんも早めにきていたため、一緒にタープの復旧を行い、椅子やテーブルを雑巾でふいて綺麗にします。そうこうするうちに、監督、むらさん、S5さん、サポートのカズ君も集まり、全員集合しました。
雨の中、残念レースを走るT道選手を応援しつつ、準備を始めます。これから14周 = 126kmも走るのかと思うと、今日の天候に合わせたように気分が乗りません。しかし、ローラーを回した感じは決して悪くはありません。気温が低めのこともあり、低燃費の私は500のボトルを一本、途中補給はなし、背中にSOYJOYを2本で走りきれると読みました。9:00頃食べた焼き鯖寿司一本が腹にもたれていますが、塩キャラメルも一袋食べたし大丈夫でしょう。
さて、今日の課題はエースのS5選手を総合3位以内に戻せるかどうかです。私とむらさんの力でできるだけのことをするしかないです。出走サインに行ったときも、むらさんがそのことをインタビューされました。"その力がないので周りの方々、アシストをお願いします"と言って笑いを取っていましたが、それが正直な気持ちだったと思います。
雨は小降りになりましたが、今日もウェットの状態でのスタートとなりました。昨日、DNFになった選手は走れませんので、参加者は50数名となり、皆慣れてきていることもあって昨日よりはるかに走りやすいです。とは言っても、結局序盤は集団の最後尾を走っていて、超人のバモさんと、"やっぱり定位置だね"と冗談を言いながら走ります。
すぐ近くをアテネ五輪女子ロード代表のカラミ選手がスワコのジャージを着て走っています。おー、感動です。ミーハーです。しばらく後ろについて観察します。さすがにペダリング綺麗ですね。
5周目ぐらいでしょうか。上りで超人のミゲさんがするすると上がって行きます。これは何か起こりそうだなと、自分も上がって行きます。やはり、ここでアタックがかかりました。S5選手やミゲさんは逃げて行きます。自分はちょっと中途半端で、逃げには乗れずに、メイン集団からも大きく飛び出すかたちになってしまいました。
そして、行くか戻るかの選択に迫られます。昨日の消極性を反省し、行ってみることにしました。しかし、下りで踏めども踏めどもまったく追いつきません。コーナーもハイスピードで入ります。下りが終わる奥の橋の右コーナーも、オーバースピードで入ってしまいました。グレーチングで前後輪が滑り、大きく膨らみます。立て直せると思ったのですが、外側は滑りやすくなっていて、再びタイヤを滑らしながらそのままマットに激突、落車しました。
幸いにも単独だったため、誰も巻き込みませんでしたが、後ろからメイン集団がやってきてひかれそうになりました。よって、集団が通りすぎるまで、下手に動けませんでした。これまでロードレースをやってきて、初の落車だったため、しばし放心状態となりましたが、肘から血が出ている他は、怪我はなさそうですし、自転車のダメージもなさそうです。オフィシャルカーからの"大丈夫ですか"の問いかけにしっかり答え、自転車にまたがった時には集団は遥か先に去っていました。こういう時って、車も連れて行ってくれないんですね。
さて、ここから全力疾走です。一周走って追いつかなかったらDNFにすると決めました。途中、幾度も止めようかと思いましたが諦めずに踏みつづけます。トンネルの手前でマビックカーが一瞬視界に入りました。希望の光です。あと少し、もうちょっとの辛抱です。トンネルを抜け、ダム上の直線で視界が開けると、集団がだんだんと近づいてきました。対岸へのコーナーを廻ったところで、なんとか集団復帰を果たしました。
あれっ? 集団の速度が明らかに遅いです。どうやらそのおかげで追いつけたようです。S5さんも集団後方に下がってきています。聞くと"コントロールが入った"と言っています。ちょっと状況が分かりませんでしたが、前に上がるから着いてきてとのことで、真後ろにくっついて前方に上がって行きます。人が密集しているところでは、S5さんは前者の腰をスーッと押してスマートに道を開けていきます。私にはそんな芸当はできないので、"すみません、上がりまーす"とたまに声を出しながら泥臭く進みます。
集団の先頭付近に出ると、リーダージャージのA選手とあづみの2名が集まっていました。数名が前で逃げているようです。なるほど、そういうことでしたか。そしてS5さんから要注意人物を教えてもらいます。聞いたところでどうこうできる気もしませんが、一応覚えます。そのうちむらさんも上がってきて、集団前方には快レーシングとあづみのが揃いました。しばらくはまったりと平和な走行が続きます。唯一の補給が可能な周回に入りましたが、予定通り、自分は無補給で大丈夫そうです。
その次の周回でしょうか。上りでレースが動きました。アタックがかかり、A選手やS5選手、ミゲさんが飛び出して行きました。私は先程の反省から無理をせず、メイン集団前方に留まりますが、メイン集団も間延びして、そのうち5名ほどの追走集団ができました。ローテーションが回りますが、S5選手が逃げ集団にいるため自分は引きません。さすがに心苦しくて、"ごめんなさい、チームメイトが逃げてるもので"と謝りながらも金魚の糞のように執拗にくっついています。
追走集団は元気で、下りもハイペースで下ります。そしてポンズの選手がマットに衝突、落車しました。直後を走っていたFITTEのA藤選手、その後ろの私と急ブレーキで何とか停車します。危うくまた突っ込むところでした。他の二人は無事にすり抜けて行ったため、仕切り直しで二人に追いついて、再び4名での追走となります。
A藤選手、上りもすこぶる強いです。春のJCRC群馬Zクラスでご一緒し、単独で逃げつづけて勝った選手ですから、そもそも私とは格が違います。ふと気付いたら他の二人が上りで切れていて、追走は二人だけになりました。相変わらずのツキイチですが、S5さんのいる集団との差が徐々につまってきたようです。それだけA藤選手の引きはすごいです。後続を追いつかせないことが仕事でしたが、このままだと追いついてしまいそうです。"ねえ、少しぐらい引いてくれてもいいんじゃないの"とA藤選手に言われて心が揺らぎます。ここまで来たら追いついてしまった方がいいかもしれないと思い、ついに前に出ることにしました。でも、自分の引きの方が明らかに遅そうですが...。
そしてついに、S5さん、ミゲさん、スワコのM山選手の3名が視界に入りました。上りの手前で一気に追いつきます。あづみののA選手とグルッポのO村選手の姿がないところを見ると、さらに先で逃げているようです。ということは、このまま後続との差を広げれば、S5選手の総合3位を確定できそうです。上りで一度ペースを抑えたのち、ローテーションを回し始めます。ツキイチ君だったさっきまでよりはるかにきつくなります。
このペースでゴールまで行くかと思いましたが、今度は徐々に先頭の二人との差が縮まってきました。S5さんが"よーし、先頭に追いついちゃうぞ、短く回していこう、オー"なんて言うものだから、さらにきつくなります。内心勘弁してくれ〜と思いましたが、エースがそう言うならチームメイトとしては力尽きても連れていかなければなりません。
だんだんと脚が言うことを聞かなくなってきました。上りは全力で行かないと置いていかれそうです。FITTEの応援の方からA藤選手に声がかかります。"67番(私)以外は上位選手だからガンバレ"。するとA藤選手から"あんなこと言われてますよ"と突っ込まれます(笑)。次の周では、"格下でごめんね〜"と冗談のつもりで言い返しました。するとその次の周では"han選手ガンバレ〜"と名前で応援してくれました。どうもありがとうございます。
残りは2周、いよいよ限界が近づいています。最後までこの集団に留まれるか怪しくなってきました。S5選手に背中を押してもらうこともあり、これではアシストになってません(悲)。先頭に追いつけるかはギリギリのところです。そしてスワコのM山選手が単独で豪快に飛び出して行きました。これで集団は4名となり、最終周回に入ります。
ついにローテをスキップせざるを得ない状況になってきました。それでも出られるところは出るようにします。トンネル手前、ついに先頭が視界に入りました。おそらく最後の上りで追いつくでしょう。しかし、ダム上の直線を終えたところで私は力尽きました。"S5さん、後はよろしくおねがいます"と発するのが精一杯でした。
一人置いていかれましたが、あとは追いついてくれるはずと信じ、自分は惰性でゴールを目指します。ゴール手前の坂で、ヘロヘロになって上るS5選手の姿がだんだんと大きくなってきました。先頭を抜くことはできなかったのですね。私にもう少し力があれば、もう少し先まで行けたかもしれません。不甲斐ないアシストですみません。でもこれが、今自分ができる最善だったと思います。
そしてS5選手に続いてゴールしました。後続とはかなりのタイム差をつけたようで、S5選手の総合3位が確定しました。そして私も、今日の順位がそのまま総合順位となり、総合7位となりました。むらさんもヘロヘロになりながら、無事に完走を果たしました。
本当に今日はいろいろなドラマがありました。いろいろと勉強になることもたくさんありました。落車の影響で今も臀部が痛いですが、これぐらいで済んだのは安い授業料だったと思います。あの時、諦めなくて本当に良かったです。応援してくださった皆さん、サポートの皆さん、選手の皆さん、そして素晴らしいレースを運営してくださったスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。
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