2008年5月26日月曜日

2days木祖村 2日目 (by han)

hanです。今日も朝から雨です。予報によると午後から回復するようですが、レー スの始まる12:00は微妙でしょう。残念レースに合わせて8:00から規制が始まると思い、早めに現地入りしましたが、残念レースは9:00からだった ため、本当はもう1時間ゆっくりできたのです。今日レースのないI村っちまで早起きさせてしまいました。現地に着くと、タープがない!! 一個は道路横まで吹き飛ばされていて、一個はペグが抜けてつぶれていました。おかげで椅子やテーブル、置いていったローラー台は雨ざらしになっていました。

よって、本日の最初の作業は、拠点の復旧作業になりました。練習を兼ねて残念レースに出場する(偉い!!)T道さんも早めにきていたため、一緒にタープの復旧を行い、椅子やテーブルを雑巾でふいて綺麗にします。そうこうするうちに、監督、むらさん、S5さん、サポートのカズ君も集まり、全員集合しました。

雨の中、残念レースを走るT道選手を応援しつつ、準備を始めます。これから14周 = 126kmも走るのかと思うと、今日の天候に合わせたように気分が乗りません。しかし、ローラーを回した感じは決して悪くはありません。気温が低めのこともあり、低燃費の私は500のボトルを一本、途中補給はなし、背中にSOYJOYを2本で走りきれると読みました。9:00頃食べた焼き鯖寿司一本が腹にもたれていますが、塩キャラメルも一袋食べたし大丈夫でしょう。

さて、今日の課題はエースのS5選手を総合3位以内に戻せるかどうかです。私とむらさんの力でできるだけのことをするしかないです。出走サインに行ったときも、むらさんがそのことをインタビューされました。"その力がないので周りの方々、アシストをお願いします"と言って笑いを取っていましたが、それが正直な気持ちだったと思います。

雨は小降りになりましたが、今日もウェットの状態でのスタートとなりました。昨日、DNFになった選手は走れませんので、参加者は50数名となり、皆慣れてきていることもあって昨日よりはるかに走りやすいです。とは言っても、結局序盤は集団の最後尾を走っていて、超人のバモさんと、"やっぱり定位置だね"と冗談を言いながら走ります。

すぐ近くをアテネ五輪女子ロード代表のカラミ選手がスワコのジャージを着て走っています。おー、感動です。ミーハーです。しばらく後ろについて観察します。さすがにペダリング綺麗ですね。

5周目ぐらいでしょうか。上りで超人のミゲさんがするすると上がって行きます。これは何か起こりそうだなと、自分も上がって行きます。やはり、ここでアタックがかかりました。S5選手やミゲさんは逃げて行きます。自分はちょっと中途半端で、逃げには乗れずに、メイン集団からも大きく飛び出すかたちになってしまいました。

そして、行くか戻るかの選択に迫られます。昨日の消極性を反省し、行ってみることにしました。しかし、下りで踏めども踏めどもまったく追いつきません。コーナーもハイスピードで入ります。下りが終わる奥の橋の右コーナーも、オーバースピードで入ってしまいました。グレーチングで前後輪が滑り、大きく膨らみます。立て直せると思ったのですが、外側は滑りやすくなっていて、再びタイヤを滑らしながらそのままマットに激突、落車しました。

幸いにも単独だったため、誰も巻き込みませんでしたが、後ろからメイン集団がやってきてひかれそうになりました。よって、集団が通りすぎるまで、下手に動けませんでした。これまでロードレースをやってきて、初の落車だったため、しばし放心状態となりましたが、肘から血が出ている他は、怪我はなさそうですし、自転車のダメージもなさそうです。オフィシャルカーからの"大丈夫ですか"の問いかけにしっかり答え、自転車にまたがった時には集団は遥か先に去っていました。こういう時って、車も連れて行ってくれないんですね。

さて、ここから全力疾走です。一周走って追いつかなかったらDNFにすると決めました。途中、幾度も止めようかと思いましたが諦めずに踏みつづけます。トンネルの手前でマビックカーが一瞬視界に入りました。希望の光です。あと少し、もうちょっとの辛抱です。トンネルを抜け、ダム上の直線で視界が開けると、集団がだんだんと近づいてきました。対岸へのコーナーを廻ったところで、なんとか集団復帰を果たしました。


あれっ? 集団の速度が明らかに遅いです。どうやらそのおかげで追いつけたようです。S5さんも集団後方に下がってきています。聞くと"コントロールが入った"と言っています。ちょっと状況が分かりませんでしたが、前に上がるから着いてきてとのことで、真後ろにくっついて前方に上がって行きます。人が密集しているところでは、S5さんは前者の腰をスーッと押してスマートに道を開けていきます。私にはそんな芸当はできないので、"すみません、上がりまーす"とたまに声を出しながら泥臭く進みます。

集団の先頭付近に出ると、リーダージャージのA選手とあづみの2名が集まっていました。数名が前で逃げているようです。なるほど、そういうことでしたか。そしてS5さんから要注意人物を教えてもらいます。聞いたところでどうこうできる気もしませんが、一応覚えます。そのうちむらさんも上がってきて、集団前方には快レーシングとあづみのが揃いました。しばらくはまったりと平和な走行が続きます。唯一の補給が可能な周回に入りましたが、予定通り、自分は無補給で大丈夫そうです。



その次の周回でしょうか。上りでレースが動きました。アタックがかかり、A選手やS5選手、ミゲさんが飛び出して行きました。私は先程の反省から無理をせず、メイン集団前方に留まりますが、メイン集団も間延びして、そのうち5名ほどの追走集団ができました。ローテーションが回りますが、S5選手が逃げ集団にいるため自分は引きません。さすがに心苦しくて、"ごめんなさい、チームメイトが逃げてるもので"と謝りながらも金魚の糞のように執拗にくっついています。

追走集団は元気で、下りもハイペースで下ります。そしてポンズの選手がマットに衝突、落車しました。直後を走っていたFITTEのA藤選手、その後ろの私と急ブレーキで何とか停車します。危うくまた突っ込むところでした。他の二人は無事にすり抜けて行ったため、仕切り直しで二人に追いついて、再び4名での追走となります。

A藤選手、上りもすこぶる強いです。春のJCRC群馬Zクラスでご一緒し、単独で逃げつづけて勝った選手ですから、そもそも私とは格が違います。ふと気付いたら他の二人が上りで切れていて、追走は二人だけになりました。相変わらずのツキイチですが、S5さんのいる集団との差が徐々につまってきたようです。それだけA藤選手の引きはすごいです。後続を追いつかせないことが仕事でしたが、このままだと追いついてしまいそうです。"ねえ、少しぐらい引いてくれてもいいんじゃないの"とA藤選手に言われて心が揺らぎます。ここまで来たら追いついてしまった方がいいかもしれないと思い、ついに前に出ることにしました。でも、自分の引きの方が明らかに遅そうですが...。

そしてついに、S5さん、ミゲさん、スワコのM山選手の3名が視界に入りました。上りの手前で一気に追いつきます。あづみののA選手とグルッポのO村選手の姿がないところを見ると、さらに先で逃げているようです。ということは、このまま後続との差を広げれば、S5選手の総合3位を確定できそうです。上りで一度ペースを抑えたのち、ローテーションを回し始めます。ツキイチ君だったさっきまでよりはるかにきつくなります。


このペースでゴールまで行くかと思いましたが、今度は徐々に先頭の二人との差が縮まってきました。S5さんが"よーし、先頭に追いついちゃうぞ、短く回していこう、オー"なんて言うものだから、さらにきつくなります。内心勘弁してくれ〜と思いましたが、エースがそう言うならチームメイトとしては力尽きても連れていかなければなりません。

だんだんと脚が言うことを聞かなくなってきました。上りは全力で行かないと置いていかれそうです。FITTEの応援の方からA藤選手に声がかかります。"67番(私)以外は上位選手だからガンバレ"。するとA藤選手から"あんなこと言われてますよ"と突っ込まれます(笑)。次の周では、"格下でごめんね〜"と冗談のつもりで言い返しました。するとその次の周では"han選手ガンバレ〜"と名前で応援してくれました。どうもありがとうございます。

残りは2周、いよいよ限界が近づいています。最後までこの集団に留まれるか怪しくなってきました。S5選手に背中を押してもらうこともあり、これではアシストになってません(悲)。先頭に追いつけるかはギリギリのところです。そしてスワコのM山選手が単独で豪快に飛び出して行きました。これで集団は4名となり、最終周回に入ります。

ついにローテをスキップせざるを得ない状況になってきました。それでも出られるところは出るようにします。トンネル手前、ついに先頭が視界に入りました。おそらく最後の上りで追いつくでしょう。しかし、ダム上の直線を終えたところで私は力尽きました。"S5さん、後はよろしくおねがいます"と発するのが精一杯でした。

一人置いていかれましたが、あとは追いついてくれるはずと信じ、自分は惰性でゴールを目指します。ゴール手前の坂で、ヘロヘロになって上るS5選手の姿がだんだんと大きくなってきました。先頭を抜くことはできなかったのですね。私にもう少し力があれば、もう少し先まで行けたかもしれません。不甲斐ないアシストですみません。でもこれが、今自分ができる最善だったと思います。

そしてS5選手に続いてゴールしました。後続とはかなりのタイム差をつけたようで、S5選手の総合3位が確定しました。そして私も、今日の順位がそのまま総合順位となり、総合7位となりました。むらさんもヘロヘロになりながら、無事に完走を果たしました。


本当に今日はいろいろなドラマがありました。いろいろと勉強になることもたくさんありました。落車の影響で今も臀部が痛いですが、これぐらいで済んだのは安い授業料だったと思います。あの時、諦めなくて本当に良かったです。応援してくださった皆さん、サポートの皆さん、選手の皆さん、そして素晴らしいレースを運営してくださったスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。

2days木祖村 1日目 (by han)

hanです。いよいよこの日がやってきました。このレース、かねがね噂は聞いており、県内で行われるレースということもあって、一度走ってみたかったのです。我が快レーシングの選手メンバーは、エースのS5さん、キャプテンのむらさん、助っ人のT道さん、目指せ完走のI村っち、そして私の5名です。天気予報は生憎の下り坂で、午後のマスドレースは完全にウエットになりそうです。なんとかTTの間は保ってくれ〜と祈る気持ちです。

雨対策としてタープを2個張って、最初はピクニック気分だったのですが、TTが近づくに連れ、だんだんと言葉が少なくなって緊張してきました。各選手、1分おきにスタートしますが、全部で20チームあるため、同じチームの選手が次に走るのは20分後ということになります。我がチームはむらさん、I村っち、T道さん、私、S5さんの順番なので、I村っちが終わった頃に準備を始めればちょうど良さそうです。

事前に昨年の結果を確認し、13分を切れればまずまずだと思いました。遅くとも13分半は切りたいところです。ちなみに私はDHバーやTTホイールは使用せず、ノーマルのロードバイクで出走です。2daysのHPにはDHバーとホイールで30秒違うと書かれていますし、"タイムを狙いたかったら投資しろ"との意見もあるようですが、それは来年考えましょう。

出走サインに行くと、抜き打ちでバイク重量のチェックがありました。6.8kg以上であることには自信がありますが、気になったのは、意外に重かったら凹むなあということでした。結局7.7kgでしたから、そんなものでしょう。そしていよいよ自分のスタートが回ってきました。一段高い台の上で、後ろを支えてもらい、緊張が高まります。カウントダウンが進み、スタートの合図と共に一気に台を駆け下ります。

このレースは味噌川ダムの周回9kmで行われますが、TTは少しだけ短くなっています。序盤は下り基調で大きくうねうねと曲がります。下り切ったところで右にキュッと曲がり、橋を渡りますが、その入り口にグレーチングがあるため注意が必要です。速度は落ちますが、安全第一のラインを取ります。まだ序盤だというのに、すでに脚が重くてヤバい感じです。加速しながら平坦な橋を渡り、東岸に出ると、今度は緩やかな上りになります。ダンシングを交えて上っていきますが、結構ダメージがきます。

緩い上りが終わると、アップダウンを繰り返しつつ右に左にコーナーが連続し、ジワジワとやられます。トンネルを抜け、ダムの上の平坦な直線を爆走し、西岸に戻るとしばらくはゆる上りが続き、最後はゴールまで数百メートルのきつい坂に突入します。アウターのまま我慢して踏み込んで行きます。タイムを見ると、ギリギリ13分を切れるかというところです。上っても上ってもゴールが遠いように感じます。それでも最後までペースを落とさず走りきり、何とか13分を切ることができました。後ほど出た正式タイムは12分55秒(*)、順位は24位でした。

そしてS5選手、期待通りの走りで12分02秒の3位表彰台。11分台で走ったのはあづみののA選手と昨年のTT覇者、スワコのK坂選手でした。それにしても、たかだか12,3分の走行で1分も差がつくというのは冷静に考えると凹みますね。

そしていよいよ午後のマスドレース(9km×9周の81km)ですが、天気予報通り、雨が降ってきました。チームとしては、S5さんの総合3位を守れるかというところですが、力の差がありすぎるため、アシストと言っても簡単ではありません。とりあえずの目標は、きちんとメイン集団で完走を果たし、明日につなげることです。

寒くなりそうなので、服装を悩みましたが、上下半袖のまま行くことにしました。レインシューズカバーを持っていなかったため、シューズにラップを巻いてみましたが、これだけ降りが強いと結局意味がなかったです。

TTのタイム順でスタート位置に並ぶため、私は少し前よりに並べたのですが、スタートの合図と共にぐちゃぐちゃになりました。しばらくは勝手がわからず、とにかく怖い。集団が落ち着くまではリスクを抑えようと美しき譲り合いの精神?で走っていたら、集団の最後尾まで落ちてしまったようです。それでも近くにはむらさんの他、超人倶楽部のミゲさんやバモさんがいるため、慌てることはありません。

ただ、集団後方で走るのは体力的には結構きついのです。まず、ジェットコースター効果によってコーナーの立ち上がりで急加速を強いられます。そして、前から次々と脱落してくる人をやり過ごし、中切れが発生しそうだと加速して連結しなければならないのです。序盤はスプリント賞がかかっている周回があるため、それが後方まで影響して急速にリストラが進みます。

レース中盤になるとようやく集団が落ち着いてきます。人数も減り、周りの面子も固定され、安全に走れるようになります。しかし、後ろにいると前方で何が起こっているかまったく分かりません。たまにS5選手のジャージが確認できるため、近くまで上がって行きたいところですが、ウェットによるビビリも手伝って、なかなか前に出られません。しかし、だんだんと走り方が分かってきました。ゴール前のきつい坂をちょっと頑張って上れば、比較的簡単に無理せず前に出られるようです。レースも中盤を過ぎると皆弱ってくるので、上りのペース自体が落ちることも関係してそうです。だんだんと体も冷えてきたので、暖気運転のため、上りもそこそこのペースで上るようにします。

コツが分かれば、今日の集団完走は問題なさそうです。ただ唯一の心配は、寒さでお腹が痛くなってきたことです。下痢便によるDNFだけは避けたいです。

いよいよレースも終盤になろうかとのところで、上りで集団が一気にバラけました。どうやらアタックがあったようです。集団前方を確認すると、S5選手の姿がありません。うまく逃げに乗ったようです。超人のミゲさんもいませんが、後方から上がったためにうまく乗れているか心配です。でも行くべき時を感じ取る嗅覚がすごいです。

集団は逃げを容認し、落ち着いたペースで進みます。我々もそうですが、主要チームは逃げに誰かが入っているのでしょう。しばらくして集団はミゲさんを吸収しました。やはり乗り切れなかったのでしょう、大分お疲れのようです。

そしていよいよ最終周回に入りました。あとは集団ゴールでOKということで、集団内にも安堵感が広がっています。最後の上りに入っても、集団内はタイム差なしのゴールとなるため、流して走ります。

数名の逃げはゴール前でバラけた分、タイム差有りでの計算となり、5位でゴールしたS5選手の総合順位は残念ながら4位に後退しました。続くメイン集団は二十名ほどで、皆同一タイムとなります。私は12位でゴールし、総合順位は16位に上がりました。

ゴール後は寒くてたまらず、他の選手がゴールしてくる中ブルブルと慄えていました。表彰式が終わり、車の場所まで下る間、やたらゴツゴツするのは慄えのせいだと思っていました。人に指摘されてパンクしていることに気付きました。レース中からスローパンクしていた可能性大ですが、最後まで走りきることができてラッキーでした。このコースは小さな尖った砂粒がたくさん落ちていて、ウエットになったことでそれが刺さりやすくなっていました。パンクによって脱落した方も多かったと思います。

T道選手とI村っちは残念ながらDNFとなりました。むらさんは私と一緒にメイン集団で完走を果たし、明日につながりました。それほど疲れもなかったので、明日もそこそこ普通に走れそうですが、距離が長いので後半に疲れが出ないか心配です。早く寝たかったのですが、洗車と整備、洗濯がドロドロで大変だったため、遅くなってしまいました。

(2日目に続く)

(*):フライングによるペナルティ2秒を頂戴しました。慌て過ぎですね。

2008年5月18日日曜日

しらびそ高原ヒルクライム BR-3

I村っちのゴール

hanです。今日はI村っちと二人で実業団のしらびそ高原ヒルクライム(BR-3)に出場してきました。伊吹山の反省からしっかりと体重をコントロールをしたものの、それが結果にどう結びつくか不安もありました。当日の受付をお願いしたため、早めに会場入りしましたが、早すぎてETC早朝割引が使えませんでした(涙)。

前回の反省から、アップはきちんとやります。井村っちから"hanさんもアップやるんだ"と突っ込まれましたが、登録のレースではちゃんとやることにしました。今年初めて心拍計を着けて、160-175を維持しながら15分程回して準備完了。スタートまではまだ間があるので、出走サインを早めに済ませてコースの前半を行ったり来たり、ゆっくりと走ります。スタート位置が昨年と変更となり(昨年は一般クラスで走りました)、麓に近くなったため、昨年よりもタイムは落ちると考えられます。目標は48分切りで、できれば10位以内に入りたいところです。

エントリーが149名もいるため、前の方に並ばないと大変だと思い、召集がかかるとすぐに並んで最前列に陣取りますが、その後のどさくさで2列目になりました。あとはうまくスタートができればOKでしょう。BR-2がスタートし、その2分後がBR-3のスタートです。何回やってもスタートは緊張しますね。カウントダウンが進み、いよいよピストルが鳴りました。ところが、前の人がよろけてしまい、自分の進路がふさがれてしまいました。そこで私も慌ててしまい、クリートが全然嵌まりません。後方から”何やってんだよー”と罵声を浴びせられます。私の後ろ付近にいた方々、本当にごめんなさい。

ひと呼吸おき、しっかりとクリートを嵌めた時には集団の真ん中に完全に埋もれていました。前に並んだアドバンテージは完全に失われました。序盤で先頭グループから脱落すると話にならないので、脚を使ってとにかく前に上がっていきます。最初は道も広く、勾配もきつめですが、しばらくすると細くなって勾配も緩くなります。その細くなるポイントには10位で入りました。先頭はチームARIの二人が引いています。すぐ近くにはスワコレーシングが2名、うち一人はK-Jrだと思われます。むらさんの飯山ヒルクライムの話やいささんの車坂の話を聞いているため、K-Jrには要注意です。私も群馬でやられていますしね。

道が細いにも関わらず、集団の密集度は結構高いため、何度か接触しそうになってブレーキをかけるシーンもちらほらあります。そのうち、Esperance StageのI選手が一気に飛び出しました。さあ、集団はどうなるか。すぐにチームARIのRYOさんがペースアップして追いかけます。RYOさんんは伊吹山で1位だったのですが、レッグウォーマー着用の服務規程違反により降格となった選手です。よって、今回も優勝の大本命でしょう。しばし二人逃げの状態となり、ここで考えます。自分も追うべきか追わざるべきか。

今のペースは結構余裕はあるものの、心拍は190を超えており、気持ちの余裕度とは裏腹に体はきついはずです。しかし、ここは勝負所だと思い、自分もペースを上げて追うことにしました。頑張って前の二人に連結成功。何名か着いてきたようですが、これで一気に先頭集団は絞られたと思います(後ろを振り返っていないので正確にはわかりません)。

それにしても、Iさんは強い。ほとんど先頭を引いています。たまに交代の合図を出すので、RYOさんや私が先頭に出ることもあります。途中、ちょっと長めに先頭を引きましたが、やっぱりきついです。そのうちだんだんと二人に着いていくことが苦しくなってきました。無理すれば着いていけなくもないのですが、最後に鬼の激坂があることを知っているため、その前につぶれてしまうとズルズルと下がってしまう危険があります。私のすぐ後ろでずっと息遣いが聞こえているので、一人着いていることは確実ですが、その後何人着いてきているかは不明です。試しに前にスペースを作って、後ろがどういう出方をするか確認してみます。すると、スルスルと前に出てきました。このH選手もチームARIの選手です。先頭に二人も絡むとは、まったく層が厚いですね。

しかし、H選手は結構苦しそうな感じですし、その後ろは来ていないようなので、再度H選手の前に出て、先頭の二人はやり過ごすことに決めました。じわじわと二人との差が開いていきますが、ここは我慢です。そのうち二人は見えなくなりました。さて、激坂に入る前に、なんとかH選手を切り離さないといけません。何度かダンシングして切ろうとしますが、しっかり着いてきます。うーん、このままだと激坂勝負かゴール勝負になりそうです。こうなったら腹を据えて、マイペースを維持するだけです。しばらく開き直って走っていると、気付いた時には後ろの息遣いが聞こえなくなっていました。ここで、今日初めて後ろを振り返りましたが、誰も見えません。信じられないことに、このままゴールできれば3位です。

そして、いよいよ激坂に突入しました。ダンシングでぐいぐい上るものの我慢しきれず、ついにファイナルギアの34-23に突っ込みました。再度後ろを確認しますが、誰も来ていません。途中で順位を教えてくれる人がいて、21、22位ってことはBR-2も相当抜いたってことですね。そしていよいよゴールが見えました。もう3位は安泰ですが、最後はペースを上げてゴールまでしっかりと走ります。そしてついにゴール! 手元のタイムは46分40数秒で、目標タイムを大幅に上回ることができて、びっくりです。 

ゴール後RYOさんとお話すると、最後に刺されたので3位かもとおっしゃっていて、となると私は4位ですが、そんなはずはないのだけど...、見落としたのでしょうか。ただ、エキスパートクラスの激速の人やBR-2の人々も混じっているため、RYOさんの見誤りであることに期待するしかないですね。一般クラス上位のリザルトはすぐに張り出されたにもかかわらず、なぜか実業団のリザルトは全然張り出されません。建物内で休んでいると、いつの間にか表彰の呼び出しが始まったようです。慌てて外に飛び出しますが、時すでに遅し、聞き逃しました。しょうがないのでこっそりと賞状のおいてあるところに行って、名前を見せてもらいました。おおっ、やっぱり3位です。間違いありません。
伊吹山で6位入賞したときよりもずっと体ができていたため、そこそこ走れるだろうとは思っていましたが、まさかここまでの結果が出るとは思いもしませんでした。今年から実業団に挑戦し、その3戦目としては上出来すぎます。なにかバチが当たりそうです。さて、2位と3位はBR-2に任意昇格できるのですが(1位は強制昇格)、これでBR-3での入賞は2度目となったため、昇格することにしました。実は密かに小川村で狙おうと目論んでいたのですが、上がれるときに上がっておかないと、この先どうなるかわかりませんからね。

さて、タイムの方ですが46分46秒でした。体重がタイムに影響することは過去の経験からわかっていましたが、今回もバッチリその通りでした。なんと、BR-2やエキスパートでも入賞できるタイムでした。自分はヒルクライマーではないと思っていましたが、少し自信になりました。さて、来週はいよいよ木祖村です。いい流れが来ましたので、この調子で頑張って走りたいですね。